Minor CP PC、携帯共通ブログ
連絡用と銘打った生存確認用ブログ。最近は携帯からのジャンプ感想板になりつつあります。
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失敗しました
頂いたリク「十代目と獄寺くんについての第三者視点の語り」を書いてたんですけど、ですけど!出来上がって読み返したらなんかこう・・ツナ獄出てなくね?みたいな。もう少し語りが入る予定で書いてたんですけど、あんまり語れなかったというか、なんか中途半端になったというか。でもここで約束してしまったので、失敗作だけどここに上げておきます。一応書いたんだな、という過程を見てください。結果は後日出します!!
文緒さん、ほんとお待たせして申し訳ないです(イベントでも言ってたな、これ)もうちょっと、もうちょっと待ってください。すいません。
やばいよこれ、未消化リク多すぎ!半年たっちゃう・・。
文緒さん、ほんとお待たせして申し訳ないです(イベントでも言ってたな、これ)もうちょっと、もうちょっと待ってください。すいません。
やばいよこれ、未消化リク多すぎ!半年たっちゃう・・。
『ゆらゆら』
見慣れた玄関を横目に、そっと塀に背を預ける。もう何回もくぐった扉なのに、そこは、今、確かに私を拒んでいた。
並盛商店街でお気に入りのケーキを買っていると、ランボちゃん、イーピンちゃん、フゥ太君を連れたツナさんのお母さんを見かけた。
ケーキの箱を抱え、通い慣れた道を歩いていると、リボーンちゃんを抱いたビアンキさんに会った。
そして、そこの角を曲がった瞬間、この扉をくぐる獄寺さんを見た。
男友達と過ごす時間も大切だ。女の子がいたら、出来ない話だってあるだろう。でも、たまになら、そこに華を添えたって、きっと誰も怒らない。甘いスイーツの手土産付きなら尚更に。
そう思い込む事が、今の私にはとても困難だ。
私は。
自分のライバルが分からない程、甘い女ではないらしい。
私は。
好きな人が誰を見ているか分からない程、鈍感な女でもないらしい。
「ハルじゃねぇか。何してんのな?」
何度目かの扉との睨めっこを終えた時、知った声が耳に届いた。顔を上げると、ニカッと笑う健康そうな笑顔。ツナさんのものとはまた違うけど、この人の笑顔にも、人を安心させる力がある。
「山本さん…」
「ツナん家、はいんねぇの?」
この家には、今、ツナさんと獄寺さんしかいないんです。そう言ったなら、ツナさんの親友だというこの人は、どんな答えを出すのだろう。
私のように、この場に立ち尽くすだろうか。それとも、この重たい扉を易々と開けるのだろうか。
私が気付いていて、でも事実と認識したくない二人の関係を、この人は知っているのだろうか。
「誰か、帰ってくるのを待ってるんです」
「なんだ、ツナいねぇの?」
「ツナさんなら、たぶん、居ますよ。獄寺さんと二人で」
ケーキの箱を見つめながら呟くと、山本さんが「あぁ」と頷いた。それから、私と同じように、塀に背を預ける。
「入らないんですか?」
「んー、それ聞いたらちょっと入れないのな」
参ったといった顔で笑う山本さんに、私の顔も少し緩む。
「ハルも、それで、さっきから困ってるんです」
やっぱり山本さんも、ツナさんと獄寺さんの関係を知っているんだ。
二人して他人の家の前に立ち尽くす私達は、はたから見たらどんな風に見えるのだろう。賑やかで開放的なこの家は、ある時、急に、私達を拒む。
「山本さんは、学校でもツナさんや獄寺さんと一緒ですよね。寂しくないんですか?」
足元にある小石を蹴ると、コロコロとそれは転がっていった。
「あいつら仲良いからなぁ。でも俺はツナも獄寺も好きだからな。幸せそうなあいつら見ると、俺も嬉しいのな」
ツナさんはこんな友達がいて幸せ者だ。それともツナさんが素晴らしい人だから、こんな人が友達になるのだろうか。
私の蹴飛ばした小石は、同じくらいの小石にぶつかって止まった。2つ並んだそれらを私は黙って見つめる。
「それに、ツナは、自分に自信がないからな。獄寺が必要なのな」
嗚呼。やっぱりこの人は、ツナさんの親友だ。
よく、見てる。
「ハルも、そう思います」
一見、獄寺さんの方ばかりが心酔しているように見える二人だけれど、より依存しているのは、きっとツナさんの方だ。獄寺さんの過剰とも言える好意が、彼を支えている。そして強いツナさんを見て、獄寺さんの憧れは強くなる。
もし、何かの拍子にどちらかの魔法が解けてしまったら…。ツナさんと獄寺さんの関係は、とても危うい。
それでも。
二人の絆はとても深い。
「ハルもツナさんの事が好きですし、獄寺さんも嫌いじゃないです。お二人が幸せそうなのは良い事です」
本心だ。二人の友達として、本当にそう思っている。ただ、あの人を諦めきれない心が、時々、軋んだ音を立てる。
私の言葉に、山本さんは小さく笑った。
急に温度の上がった初夏の風が髪を撫でる。
ケーキの保冷剤は、あとどれくらい持つだろうか。
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